[[水無月神魔]]

*今朝のクロノス

ペラトゥス((神殿二階に生息するモンスター。自らの背より高い剣を片手で振り回す怪力を持ち、魔術をも操る強力なモンスターだが、彼らの手より呪術書が失われている為、大した脅威とはならない))の退治が終わる頃、“死刑執行人”からパーティーを組まないかとの誘いが。
承諾しようとした矢先、ラヒィムが新たな依頼を持ち込んできた。。

「クローカーを退治せよ」

60分で100体のクローカーを退治せよとの依頼に、我々は戦慄した。報酬はなんとアヴァロンリング+3。市価15Mは行くであろう代物だ。

だが、私は神殿2階で狩りをするのがせいぜい、それも気を抜くと死ぬこともあるくらいなのだ。

クローカーの出現地点は4階。未だ行ったこともない、まさしく未踏の地である。当然、クローカーの強さも未知の物。さらには、先日私はこの“死刑執行人”と共に神殿3階に挑み、敵のあまりの強さに挫折したばかりであったのだ。

「ムリだ……」そう呟いた私に、“死刑執行人”は言った。「やるだけやってみないか?」

そうして、アヴァリン+3への挑戦は始まった……

まず、倉庫からポーションを取り出す。いつものSポーションではムリだろうとの判断から、Lポーションを取り出す。そしてマエルに頼み、神殿の3階へと転送して貰う。

……以前来た、そして歯が立たなかった、ヘルロッドマン・エゴロードが待ち受ける3階。それを速やかに通り抜けるべく、予め調べた4階への路を急ぐ。

そして4階。闇に包まれた未知の領域に待ち受けていた物は……
ものすごい勢いで狩りを行う青装備((Lv55以上))のウォリアーの姿であった……。

その横で、発見したクローカーに戦いを挑む。……減らない。エア・プレッシャーでは埒が明かない為、アストラル・ストームを主攻撃とする。マナの消費が激しい。それ以上に、ポーションの減りが激しい。Lポーションが見る見るうちに減っていく。

姿を消し、いきなり斬りつけてくるクローカーに、強力な魔法攻撃を仕掛けてくるスクゥプス。その苛烈な攻撃に、未だ銀装備の“死刑執行人”は戦闘不能に。私も敵わぬと悟り、ゲートスクロールを開く。

サンツスミコに戻った私たちに襲い来る無力感。ラヒィムに使命の達成が無理であることを告げようとした矢先、ある事実に気がつく。先ほどの数分の戦い。攻撃の激しさに気を取られ、気づいていなかったが、17体のクローカーを始末していたのだ。

我々は思った。「これなら行ける」ポーションを再度補充し、ゲートスクロールを開く。再び神殿4階へ。今度は、一握りの希望を持って。

神殿へ転移すると同時に、姿を隠したクローカーが近づく。先ほどの戦いで、影だけは映ることに気づいた我々は、冷静に対処をする。バトル、デスといった強力種でなければ、それほど対処に困る物ではない。数体を撃破した我々は、南の方へと向かう。先ほど、青のウォリアーが教えてくれたのだ。「クローカーなら、南の方に多く生息している」

通路に隠れていたクローカーを退け、南の方角に小部屋を見つける……いた。クローカー多数と、スクゥプス4体。アストラル・ストームをマナが尽きるまで放つ。マナリカバーでマナを補給し、また、放つ。攻撃を受ける度、マジック・シールドが軋み、抑えきれなかった衝撃が私を襲う。そのたびに消費されるポーション。ストックが見る見るうちに減ってゆく。
使命に関係のないスクゥプスを“死刑執行人”に任せ、クローカーを狩ってゆく。

町に戻り、ポーションの補給をする。残り53体、29分。

「行ける…か?」「行ける行けないではない、『行く』のだ。」“死刑執行人”の言葉が、我々を押す。再び死闘、そしてまた、ポーションの補充。

間違って購入したMポーション250個を破棄し、Lポーションを購入し直す。残り28体、14分。スクロールを広げる。目の前にスクゥプスと、クローカーの気配。再び死闘が始まる。残り23体、12分……。

「スクゥプスを頼む!」残り18体、9分……。

「アンチマジシャン!そいつだけどけろ!」残り10体、6分……。

「残り……3体!」そのとき、ポーションが切れた……。

戦闘不能になった私は、だが、すぐに意識を取り戻した。転送されたサンツスミコの町、アリアの店で必要なだけのポーションを買い、ゲートスクロールを開く。転送された小部屋には、既に何者の気配もない。右手に向かおうとしたその矢先、“死刑執行人”の声が届く。

「こっちだ!」残り3体、4分!

アストラル・ストームを放つ。放つ。放つ!

2体のクローカーが倒れる。残り1体、向かってくるクローカーは

「バトル!こんな時に!」

他のクローカーを探している余裕はない。“死刑執行人”と共に、全力で叩く。アストラル・ストームの轟音のなか、倒れる姿。

「殺った!」瞬間、ゲートスクロールを開き、サンツスミコの町を駆ける。向かう先は、警備隊長、ラヒィムの許。

「ほんとうによくやった……」労いの言葉と共に渡される+3アヴァロンリング。我々の死力を尽くした闘争はここに結実した……。

その後、多大なる貢献をしてくれた“死刑執行人”殿に、感謝の気持ちとして+1アヴァロンリングを進呈した。

“死刑執行人”様、どうもありがとうございました。 m(_ _)m

Top / 水無月神魔 / 2003 / 08 / 15
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