[[水無月神魔]]

~>>akira
ゴメン、忘れてた……というより聞いたことあったっけな……?(それを忘れてるというんだ)

おめ。まぁ、そのうち誕生日なんて無かった事にしたくなってくるからネ…( ̄ー ̄)ニヤリッ
*アクエリ [#w15ac818]
ブードラ用SS。AquarianWiki更新強化期間なのでアクエリ関係。ただし、あっち自体は更新しないが……。
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~喪失感――例えるなら、目の前に掲げた腕の感覚だけが消えたような――が、少年を襲っていた。悪寒、嘔吐感。次に襲いかかるこれらの感覚に片膝をつき、荒ぐ呼吸、滲む汗。暗い部屋の中でひとり――
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~ダン!! ブォオゥッ!
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~左手と右脚で跳ねた少年の右手、一瞬先まで彼の姿のあった空間に炎の柱が上がる。暗闇を照らす紅の光が映し出したのは少年の姿ともう一人の男の姿。
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~「思ったより勘は良いらしいなぁ。だが…次は避けれんだろう?」
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~前方に強力な気配。側面、背面にも、少年を取り囲む魔力・呪力の気配が満ちる。
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~「噂に違わず卓越した指揮能力だったが、&ruby(テメェ){手前};自身が吐き出せる魔力の程はたかが知れてんだよ……守るモンの居ねぇ暗闇の中で、死ぬんだな!」
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~放たれた光。空間に歪みが生じん程の力が立ち上がった少年の身体へと向かい、その小柄な姿が揺らいだ――
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~新しい時代、新しい出会い、新しい力そして、新しい戦い
~強大なる力、立ち向かう力、絡み・歪み・揺らがざる、純粋なる力
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~どれ程に大きくとも、力を見誤った者は故に力に敗れる――見下ろす無傷の少年。崩れる男。
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~「敗れるっ…?バカなっ、地を舐めてまで得、強めたこの力がっ…」
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~‘強さ’を‘力’と&ruby(たが){違};えたのが……運のつきだったね――だらりと下げられた腕の先で黒煙を上げる炎が、崩れた壁と破れた呪符、闇の部屋を照らし出す。
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~「俺は間違っちゃいねぇ……強くなけりゃ、あの化け物など倒せやしねぇ……力は、全てをねじ伏せる!」
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~おもしを掛けられているかのように、男は少しずつ腕を持ち上げる。頭の位置まで持ち上げた時、気合と共に炭化した手を更に焦がしていた火が納まる。と、男の周囲が歪む。&ruby(テレポート){空間転移};の前触れ。元々この場所に細工が施してあったのだろうか、無防備な&ruby(キャスト){詠唱};を&ruby(スキップ){飛ば};して現象が起こり始める。
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~「だが見せてもらったぜ?次はこうは行かねぇ。瞬間使役、三重詠唱……&ruby(テメェ){手前};の力なぞ、所詮弱い者の小賢しさ……!?」
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~奇妙に歪んだ男の口から発せられる言葉は、最後まで続かなかった。男に背を向けた少年の声が暗闇に――残念だけれど、次は無いよ――絶叫をもたらした。
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~立ち上がる勇気
~曲がらぬ矜持
~決して折れぬ心――
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~「キミに、命を賭してでも守るべき物はあったのか?」
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~最早声が届くかも分からない、そんな相手への最後の問い。全身を覆う炎に焼かれ喉が焼かれたのだろうか、声も無く、転移結界の中でのたうち回るマインドブレーカーだった男の断末魔。少年の心が捕らえた、最期の言葉。
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~いつ、見失った――
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~見失わず、自らの足で歩め。前へ進み、忘れるな。守るべき&ruby(えがお){物};を。
~その心こそが、&ruby(マインドブレイカー){勇者};の力なのだから。
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~AquarianAge booster draft convention featuring Like the Perseus with Feather,Phoenix-Revive
~アクエリアンエイジ ブースタードラフト大会 Feat. ペルセウスの勇者/フェニックスの羽
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~chapter 11. -Braver's Feather- SideB
~〜勇翼の章〜

Top / 水無月神魔 / 2004 / 08 / 02
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