*セブドラ日記 [#d6c54585]
 
 今日もイベント進行は無し。アイゼンに着いた所まで。ちなみに途中の農村には立ち寄っていません。何となく。
 
 **竹林を抜けて〜アイゼンへの道〜 [#ja82863b]
 
 再びトドワ山岳を抜け、アイゼンへ向かう途中に見た事の無い植物で出来た森が立ちふさがった。細く、風によく棚引くが、実に強靱な植物で、立ち並ぶ中を抜けてゆくのはなかなか容易な事ではないようだ。
 
 「竹、っていうそうよ。アイゼンでは工芸品や日用品に使ったりするそうで、小さい内は食材にもなるって聞いた事があるわ」
 
 余程興味深そうに見えたようだ。ノーラからこの植物についての知識が飛んできた。
 竹の森か。普通の森と違い、風の吹き抜ける、清涼感のある森――だったのだろう。今は、&ruby(フロワロ){滅びの花};に覆われ障気を発する魔の森と化している。
 
 そして我々は、其の森に迷い込んだ招かれざる客という訳だ。蛇、動く植物、熊やスライムが襲い掛かってくる。そして戦いの気配を嗅ぎ付け、急襲してくる竜。
 
 「なんてすばしっこいの!シンマ、まだなの!?」
 
 この竹林に陣取る蟲竜は、小型の竜で攻撃力や防御力はさほどでもないが、とにかく素早く、攻撃が当てづらい。蛇の攻撃で動きを鈍らされていると、魔法ですら外す事があるくらいだ。そしてもう一種の竜が翼竜。こちらは蟲竜に比べると堅く、攻撃回数が多い。
 
 「こっちがまだだ!もう少し耐えていてくれ!」
 
 ビリッチが挑発を憶えた事で、戦いはかなり楽になった。彼女の負担は前より更に高くなってしまったが、その分、ノーラも唄スキルを憶え始めた事によって解消されていくだろう。トドワ山岳の二体同時よりは、まだ今の方が楽だ。
 
 そうやって竹林を進んでゆく僕らの前に、巨大な影が見えた。
 
 「あれが、ここのボスかな?」「そうみたいね、どうする?」「…山と同じで行こう。」「つまり、戦いを避けるってことね」
 
 ボス竜との戦いを避けた僕らは、竹林を抜け、最古の国アイゼンへと向かった。

Top / 水無月神魔 / 2009 / 04 / 01
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