「美鈴……あの娘は…。」 「……渡す訳にはゆきません。」 「そうか……。裏切り者として処罰されるかもしれないぞ。」 「はい。でも、譲るわけには参りません。柊子さんにも迷惑をかけるかもしれませんが……。」 「実現しなければ、理想など夢想でしかないぞ。」 「…だから、ここに来たのです。」 決意を瞳に、厳島美鈴は阿羅耶識本部の廊下を奥へと歩を進めた……。 ・ ・ ・ 理想のためにその身を捧げるというのなら―― 「トーナメント22組ィィッ!」 私は、お前の拳となろう。 「選手、紹ォォォッ介ッッ!!」 四神の力と我が力、技と命の限りを尽くし―― 「……次ッ!阿羅耶識随一の戦士(アスリート)!」 幾千万の敵を撃ち破ろう! 「各務流退魔拳法28代正当後継者、<<各務 柊子>>!入ゥゥ場ォォォッッ!!」